世界デジタル競争力ランキング2023ー日本の順位は？

日本のランキング低下

スイスの国際経営開発研究所（IMD）の調査では、日本は2023年の世界デジタル競争力ランキングで64か国中35位となっています。この順位は、デジタル技術への投資やイノベーションの度合いを示す指標で、日本のこの順位は過去最低です。このことは、他国と比べて日本のデジタル分野の遅れを示しています。

世界デジタル競争力ランキング2023年版の上位の国は下の図のようになっている。デンマークやアイルランド、スイス、オランダなどの北欧諸国、そしてアメリカやアラブ首長国連邦などGDPの高い国、国土面積が小さい国が上位に並んでいる。日本は35位だ。

上位国の3つの共通点

ランキングで上位に位置する国々には、デンマーク、アイルランド、スイス、アメリカなどが含まれます。これらの国々はデジタル犯罪への対策が進んでおり、資本主義経済が強く、国土が小さいことからデジタル化が容易です。例えば、アメリカではシリコンバレーを中心にIT産業が発展し、イノベーションが活発に行われています。

日本の課題

日本はデジタル犯罪のリスクが比較的低く、終身雇用制などの社会システムがデジタル化の速度を遅らせているとされています。また、国土が広いため、地方のデジタル化が進まないこともランキング低下の一因です。例えば、地方の中小企業ではデジタル技術の導入が遅れがちで、これが全国的なデジタル化の進展にブレーキをかけています。

デジタル化の推進

日本が国際競争力を高めるためには、生成AIなどの最新技術を積極的に活用することが鍵です。生成AIは業務の自動化や効率化を促進し、国内の生産性を向上させる可能性があります。政府もこの点を認識し、AI技術の推進に力を入れています。たとえば、政府はデジタル庁を設立し、国内のデジタル化を促進する施策を打ち出しています。

労働力不足の中で、生成AIは仕事の効率化を高め、経済全体の生産性を向上させることが期待されています。日本は変化を恐れることなく、積極的にテクノロジーを活用することで、国際競争力を高めることができるでしょう。

国際経営開発研究所 (IMD)：
https://www.imd.org/centers/wcc/world-competitiveness-center/rankings/world-competitiveness-ranking/2023/#Overall-and-Factors-5-years